なぜ看護師を目指したか
いわゆる就職氷河期といわれた時代に社会人になった私は、なぜ看護師になったのか。
今思い返すと、幼少期の頃から卒業アルバムに将来の夢を書く際、「看護師になりたい」と書いていたと思います。
幼少期の頃は、制服を着た職業しか知らなかったのではないかと思うほど、自分の生きていた世界はとても小さかったからだと思います。
近所の診療所の看護師さんが、とてもクールだけど優しさもあってかっこよく見えたり、病院のにおいがなぜが好きだったり、ナースキャップや白衣と紺のカーディガンが好きだったり。なんとなく看護師という仕事を意識するようになっていきました。

中学生の頃、学校の先生が何気なくおっしゃった言葉が、なぜかずっと心に残っていました。
「今頃に思っている夢が叶う人は多いのよ。」と優しい笑顔とセットで記憶に残っています。とても控え目で、いつも穏やかな先生で、ひそかにこういう人になりたいと思っていたので、より記憶に残ったのだと思います。
選んだ高校は普通の学校でした。その先の将来を見越していたわけではないのですが、運よくそこは看護学校の指定校だったのです。それはそれはラッキーでした。高校に入り、いよいよ進路を考えなければ!というタイミングで知り、指定校の座を掴めました!得意科目と苦手科目とかなり偏りのあった私には、本当にラッキーでした。
少しずつ気持ちが決まっていった
中学・高校とそんなことを思いながらぼんやりと過ごして、大して勉強もしませんでしたが、その頃に家族の病気や事故も起こり、将来の夢を少しずつ意識していきました。
家族のことで病院に行く機会が増え、そこで看護師さんがかっこよく、さっそうと働いている姿を見て、看護師になろうと少しずつ気持ちが決まっていきました。
幼い頃の看護師へのイメージが少しクリアになっていき、同時に家族の健康、人の健康の大切さを深く考えるきっかけにもなりました。

就職氷河期という時代の影響
やりがいがあって女性として自律した白衣の天使に憧れるのはわりと簡単なことでした。
けれど実際は、現実的に女性でも喰いっぱぐれない仕事に就くことが、当時は正解だと思っていたことも大きかったからです。なんとか就職しなければ!お金に困りたくない!という思いは強くありました。
「自律したかっこいい人になりたい!」「買いたいものは自分で買えるようになりたい!」「自由にいきたい!」「一生困らない資格が欲しい!」
今思えば、就職氷河期が背景にはありましたが、「しなければ思考」はこの頃からあったのかもしれません。とにかく手に職を!と。
看護師は当時、憧れの職業の上位でした。その夢を追いかける自分もすごいかも!と思えたからなのかもしれません。そんなこんなで小さな理由を少しずつミックスされて、看護学校への進学を決めたのです。
看護師をそれから24年も続けるとは思っていませんでしたが、それまでちゃんと勉強をして来なかったので、看護学生時代はそれまでになく沢山の課題に追われ、われながら頑張ったと思います。
看護師になろうと思ったキッカケは本当にひとそれぞれだと思います。絶対に揺るがない思いやキッカケがなくても、嫌いじゃなくて、なんか好きかも、なんか気になる、という気持ちがあれば何とか実現できるのかもしれません。



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