物の整理で見えたもの――本やCD、写真に残っていた自分の時間

日常・ライフスタイル
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はじめに

最近、少しずつ物の整理をしています。

きっかけは、特別な決意というほどのものではなくて、
ただ「このままでは入りきらないな」と思ったことでした。

どこか終活に近い作業ではあるかもしれません。
その言葉を使うには少し早い気もしますが、
そんな感覚に、どこか似ている気がします。

CD、本、写真。
どれも長い時間を一緒に過ごしてきたものです。

でも整理を始めてみると、
ただ物を減らす作業ではなくて、気づけば
「これまでの自分を見直す時間」になっていました。


本棚に生きてきた自分が見える

本棚の前に立つと、
そこには過去の自分がずらりと並んでいます。

仕事や人間関係に悩み、
いつの間にかすがるように買っていた自己啓発やビジネス系の本。
どう働くか、どう頑張るか、どう考えるか。

悩んだとき、
そのたびに「ヒント」を探すように本を買ってきました。

答えを求めていたというより、
何か手がかりが欲しかったのだと思います。

本を買えば、少し安心できた。
そんな感覚が、確かにありました。
なので、買って満足した本も多々あり…。

そんなことを思いながら振り返ると、
これまで私は仕事を中心に生きてきたのだと感じます。

それは誇らしいことでもあり、
少しだけ切ないことでもあります。


本棚の中と、心の中

最近、その自己啓発やメンタル系の本を、
少しずつ手放す準備をしています。

いきなり捨てることはできなくて、
一度さらっと目を通してから、
もう思いが空に気化したものと思えたものからまとめていく。

そんな、ゆるいやり方です。

一方で、どうしても手放せない本もあります。

看護や医療の本。
アロマや東洋医学の本。
言葉や文化、花、歴史の本。

すぐに読み返すわけではないのに、
なぜか手元に置いておきたいものです。

値段が高かったから、という理由もあるけれど、
それ以上に
「これは私の一部のような気がする」
そんな感覚があります。

だれかに自分の本棚を見せるのは恥ずかしくて、
本が見えないように目隠ししていました。

なぜ、そうしていたのか今はよくわかります。


手放すことで感じたもの

少し前に、CDの整理もしました。

もう何年も聴いていないCD。
プレーヤーすら、すでに無く
ほとんど触れてもいませんでした。

CDは300枚以上はあって、
手狭な自宅には保管スペースに限りがある。

楽しみより、効率を重視して、
CDはケースを外し、ファイリングしていました。
大好きなジャケットや歌詞カードも切り取って保存。

たくさんの青春が詰まっていました。

けれど実際は、音楽を聴くのはスマホやスピーカー。

アレクサに頼めば
いつだって色んな音楽が聴けるようになりました。

よく、1年着なかった服は断捨離ラインと言います。
なのでそれを参考に、手放すことを決めました。

思い出を捨てる行為は、身を削る感覚です。
写真でも撮っておけば良かった。

そんな後悔もあります。
思い出や楽しみよりも、整えることを重視しすぎたのです。

今でも、捨ててしまったことに後悔。
たくさんの思い出のCDに未練たらたらです。


写真が思い出を呼び戻す

写真の整理は、
思っていた以上に時間がかかります。

一枚ずつ見ていると、
どうしても手が止まってしまうし、
データ移行は想像以上の時間を要しました。

一体何日間この作業しているんだろうと思うくらいです。

けれど、写真を眺めていると懐かしくて、
楽しかった思い出がたくさん出てきました。

若さゆえの少し恥ずかしい写真だったり、
旅先の綺麗な景色に美味しい料理。
遊びに行くたびに撮った写真が数えきれないほど出てきました。

そんな写真を見ながら、
ついつい笑ってしまったり、
貴重な経験をしていたことを感じられます。

その時、一緒に過ごしてくれた人に
おもむろに連絡したくなるほど
気持ちが動く作業でした。


ミニマリストにはなれないけれど

そんな思い出や本などの整理をしていると、
私はミニマリストにはなれないかもと思うことがあります。

けれど、
ミニマリストという言葉には、
少し憧れがあります。

必要なものだけに囲まれて、
すっきり暮らす生活。

きっと気持ちが軽くなるだろうなと思います。

でも、
私はそこまではできそうにありません。

本も、写真も、
全部が「必要」ではないのかもしれない。

それでも、
「残しておきたい」と思う気持ちがあるのです。

それはきっと、
私にとって大事な感覚なのだと思っています。


物を整理することは、自分を知ることだった

物の整理をしていると、
これまでの自分の歩き方が見えてきました。

どんなときに本を買っていたのか。
どんな音楽を聴いていたのか。
どんな瞬間を写真に残していたのか。

そこには、
その時々の私の気持ちが残っていました。

仕事を中心に生きてきた時間。
悩んで、本に答えを求めていた時間。
音楽に励まされていた時間。
写真に残しておきたいと思った時間。
楽しくて言葉にならない時間。

どれも、
確かに私の一部です。


おわりに

私はきっと、
ミニマリストにはなれません。

でもそれでいいのだと思います。

物を減らすことが目的ではなくて、
「何を残したいのか」を
自分で選び直すこと。

それが、
今の私にとっての整理なのだと思います。

そして今日もまた、
本棚や写真の箱を開きながら、
少しずつ自分のこれまでを見つめ返しています。

『エーデルワイス』
花言葉は、「大切な思い出」「高貴」「勇気」「忍耐」

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